信号源の各種セレクターの制作

 Input Selector 等のセレクタースイッチは、コントロールアンプに内蔵されるのが一般的です。ただ、コントロールアンプを自作する場合Input Selectorの周辺は電線が輻輳し厄介な場所です。また信号レベルが低いので電源や出力回路からの影響も受けやすいと思います。セレクタースイッチはコントロールアンプには内蔵せず、信号レベルごとに別ユニットにすると他からの影響を受けにくく、複数のコントロールアンプを使い分ける場合などに便利だと思います。

セレクター
各種セレクター

2021年4月掲載


ソースセレクター


構造

 "自作3A5真空管コントロールアンプ"の横に置く予定なので、デザインをそろえました。小さなユニットですが各ソース機器から信号線が16本繋がります。このままでは、信号線に負けて座りが大変悪くなります。ホームセンターで購入した80mmx80mmx9mmの鉄製の大きな角平座金(多分建築用資材)を錘として底に取り付けています。

ソースセレクター
ソースセレクター
回路図
回路図(2021年4月一部訂正)

フォノイコライザーアンプとの接続

 フォノイコライザーアンプとの接続を予定しています。フォノイコライザーアンプは、NFBを使用しない真空管無帰還アンプとする予定です。無帰還アンプでは真空管のばらつきが、そのまま出力のアンバランスになるので、バランス調整が必須となります。他のソースと切り替える度にバランス調整を行うのは不便なのでフォノイコライザーアンプ専用のバランス調整が必要になります。フォノイコライザーアンプにバランス調整機能を持たせればいいのですが、フォノイコライザーアンプは信号レベルが低いので極力操作機能は省きたいところです。ソースセレクターにバランス調整機能を持たせたいと思います。

DACとの接続

 DAC2台と接続する予定です。"DAC2では録音を行いたい"ので、REC OUTを設けたいと思います。RECをONするとDAC2に出力しDAC2の出力をモニタするようにしたいと思います。

ソースセレクター
ソースセレクター内部(底に錘が見えています)

フォノセレクター


 2台のレコードプレイヤーと2台のフォノイコライザーアンプを切り替えられるスイッチです。ソースセレクターとは。信号レベルが違うので別のユニットとします。

Phono Selector
フォノセレクター
Phono Selector Circuit
フォノセレクター回路

 切り替えスイッチは、2極並列にして接触信頼性を確保しています。


S/PDIF セレクター


 DAC1へのS/PDIF信号の切り替えを行います。"自作PCとCDプレーヤー"がS/PDIFを使用しています。

S/PDIF Selector
S/PDIF セレクター
S/PDIF セレクター回路
S/PDIF セレクター回路

後記


 セレクターのおかげで、コードを抜き差しする必要がなくなり、コントロールアンプの周辺からコードがなくなり、すっきりしました。また、コントロールアンプを改造等で移動するときに、外すコードが少ないので大変便利です。
 コントロールアンプには色々な機能を詰め込まず単純な機能のユニットを組み合わせると、全体をうまく纏められることを実感しました。


参考文献


(1)上杉佳郎 上杉佳郎 設計・製作アンプ集 2004年3月 ステレオサウンド